会社で「いい人」をやめたら楽になった話

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会社で「いい人」をやめたら楽になった

仕事をしていると、「それって私の仕事?」と疑いたくなるような、理不尽な出来事に出会うことがあります。

・急に押しつけられる仕事
・誰かがサボった分のフォロー
・明らかに納得できない業務分担

そして、そんなときに手を差し伸べてしまうのが、「優しい人」「いい人」なんです。

もちろん、優しいのはとても素敵なことです。
でも、もしあなたが今、仕事がしんどい…と感じているなら、その“優しさ”が自分自身を苦しめていないか、少しだけ立ち止まって考えてみませんか?

優しい人が「都合のいい人」になってしまう理由

会社では、「気が利く」「頼みやすい」「断らない」人に仕事が集まっていきます。
特に、責任感が強くて、人に迷惑をかけたくないタイプの女性ほど、まわりから「お願いしやすい人」として扱われてしまいがちです。

私自身、30代の頃にまさにそうでした。

「それ、私がやっておきますね」
「大丈夫です、間に合います」
「急でも平気ですよ」

…と、自分の仕事を後回しにしてまで、周囲のフォローを引き受けていた結果、いつも残業。いつも疲れてる。でも誰にも迷惑をかけたくないから我慢。

そんな生活が続いたある日、ふと鏡を見て驚きました。
「…私、疲れた顔してるな」

そのとき、「もしかして、“いい人”をやってるせいで、自分がどんどんすり減ってる?」という気づきが心に浮かんできたのです。

会社は「助け合い」の場じゃなく、「利益を出す」場所

これは少し冷たいように聞こえるかもしれませんが、会社はあくまでも“利益を生み出す場”です。
友達との関係のように、気持ちだけで成り立つ世界ではありません。

その中で、「人のために」とばかり動いていると、
自分の本来の業務が疎かになったり、評価が下がったり、心が消耗してしまうのです。

つまり、会社における“いい人”とは、必ずしも“できる人”ではないのです。
逆に、“自分の仕事をきっちりこなして、自分のラインを守れる人”こそが信頼され、評価されていくのが、現実なのかもしれません。

「いい人」をやめる、という選択

私はあるとき、「もう、全部は抱え込めない」と思い、“いい人”をやめることを決意しました。

やめると言っても、無愛想になったわけではありません。
以下のような小さなことから始めました。

「すみません、それは今は対応できません」と言ってみる

引き受ける前に「それは私の業務範囲でしょうか?」と確認する

まずは自分の仕事をきっちり終えることを最優先する

最初はすごく勇気がいりました。
「冷たい人って思われるんじゃないか」
「断ったら嫌われるんじゃないか」
そんな不安がよぎりました。

でも、不思議なことに…やってみると、周りは案外すんなり受け入れてくれたんです。

むしろ、「ちゃんと線引きできる人」だと感じたのか、変に依存されなくなり、余計な仕事が回ってこなくなりました。
自分のペースで仕事ができるようになり、気持ちに余裕が生まれてきたのです。

楽になると、仕事が少し楽しくなった

“いい人”をやめて、少し距離を取るようになったとき、初めて気づきました。
「あれ? 仕事って、こんなに楽だったんだ」
「あのときのしんどさって、余計な“気の使いすぎ”だったんだな」と。

気持ちの余裕ができると、同じ仕事でも「楽しさ」に目が向くようになってきます。

自分の仕事に集中できる

1日が終わったあと、達成感がある

イライラが減って、人にも優しくなれる

そんな毎日を、少しずつ取り戻すことができました。

「いい人をやめる」は、あなたを守る選択

“いい人”であろうとすることは、決して悪いことではありません。
でもそれが、自分を苦しめてしまっているなら――
一度立ち止まって、手放してみてもいいのではないでしょうか。

あなたの価値は、誰かの顔色をうかがって得られるものではありません。
あなたの心と体を守れるのは、あなた自身です。

もし今、仕事がしんどい、もう限界かも…と感じているなら、
どうか“いい人”をお休みしてみてください。

その先に、少しラクになった自分と、
今よりもっと心地よい働き方が待っているかもしれません。

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